こんにちは、自宅警備員(エア社員)です。
同じサーキットで2週連続のF1開催は、過去70年の歴史を見ても、今回のシュタイアーマルクグランプリで2回目だそうです。 何と前回は1995年の鈴鹿だったそうですね!
イレギュラーなスケジュールで開催されてはいますが、F1はF1です。 やはり観ていて楽しいです。 欲を言えば2020年日本グランプリに足を運びたかったのですが、来年へ持ち越しです。
「前戦と同じサーキット、タイヤコンパウンドで面白いのか? 」 とも言われていた今回のシュタイアーマルクグランプリですが、気温、路面温度、マシンのセッティングなどなど、前戦と同じ部分の方が少ないですし、もっとも、全く同じ条件下でのグランプリなど存在しません。
違う見方をすると、前戦である程度のデータが整っており、前戦で失敗したところを修正し、より速く走ることが出来る可能性だって十分にあります。 こういったF1開催も個人的にはありだと思います。
さて決勝の結果はメルセデス、ハミルトンがポールトゥウィン!
前戦オーストリアグランプリでは5秒ペナルティによりP3を取り損ねたハミルトンですが、今回のシュタイアーマルクグランプリでは完全にレースを制しました\(^o^)/
前戦オーストリアグランプリの決勝結果はこちら
前日の予選の様子はこちら
それではF1 2020 シュタイアーマルクグランプリ決勝で気になった点をまとめます。
目次
F1 2020 シュタイアーマルクグランプリ 決勝 スターティンググリッド
F1 2020 シュタイアーマルクグランプリ 決勝結果
F1 2020 ドライバーズスタンディング
F1 2020 コンストラクターズスタンディング
ハミルトンがレースを完全に支配
前日の予選を他者を寄せ付けないタイムで制したハミルトンがポールからスタートです。
ターン1を抜けてからP2のフェルスタッペンをあっという間に離し、直ぐにDRS圏外にします。
レース開始直後、フェラーリの同士討ちによりセーフティカーが直ぐに投入されます。 リスタートもしっかり決め、ここからはほぼ独走状態。 ハミルトンが映ったのはピットストップと、チェッカーを受ける時くらいで、ほとんど写りませんでしたね^^;
今回のシュタイアーマルクグランプリで、メルセデスは前戦で困っていたセンサー問題を解決し、縁石を気にすることなく走ることが出来ました。 DAZNの小倉さんの話によると、リアサスペンションの構造を見直したようで、前戦みたく、セーブしたペースで走る必要はありませんでした。
F1 第2戦目、メルセデス、特にハミルトンはホントに完璧なレースでした( ^∀^)
1-2、やりました!
フェルスタッペンはタイヤに苦しみ、ボッタスがP2
今回の見所の一つである、フェルスタッペン vs ボッタスです。
結果的にP3を走行していたボッタスがP2フェルスタッペンをレース終盤でオーバーテイクする事が出来ました。 実はこの2人のバトルは結構長かったです。
レース開始から間もなく、ボッタスはP3のサインつをパスしP3になったものの、P2フェルスタッペンとの差は2秒前後。 しかしこの2秒が中々縮まりませんorz P1ハミルトンはP2フェルスタッペンをあっという間に4秒以上離しており、実質P3ボッタスとP2フェルスタッペンの戦いとなりました。
ラップ35にソフトタイヤからミディアムタイヤに履き替えたボッタスは、P1ハミルトン、P2フェルスタッペンの後のP3でレースに戻ります。
P2フェルスタッペンとの差はこの時約8秒。
71周あるシュタイアーマルクグランプリの半分以上の周回数が残っていました。
フェルスタッペンは 25周目、早々にミディアムタイヤに履き替えた為、ボッタスのタイヤはフェルスタッペンに比べて明らかに有利です。
「ボッタスがフェルスタッペンに追いつくのも時間の問題か」、と考えていたのですが、甘かったです。
ラップ35から55までフェルスタッペンとボッタスの差は7~8秒前後を保っていました。
ボッタスのエンジニアから「私は黙るからプッシュしてくれ」の無線を堺に、ボッタスのペースは上がります。
1分7秒台のペースを連発し、ラップ58では7~8秒あった差を5秒前後にしました。
ペースが上がらないフェルスタッペンはフロントウィング右側のエンドプレートにダメージを追っており、思うようにペースが上がりません。 恐らく縁石でダメージを負ったのでしょう。
ラップ65に遂にボッタスはフェルスタッペンのDRS圏内に入り、オーバーテイクを試みます!
しかし流石フェルスタッペン、簡単にはポジションを譲りません。 フェルスタッペンはクロスラインを巧みに走り、ボッタスを前に行かせません!
決着がついたのはラップ67。 ボッタスはDRSを使いターン4でフェルスタッペンを危なげなくオーバーテイク。 これでメルセデスの1-2が確定しました。
オーバーテイクされたフェルスタッペンは「リアタイヤが終わっている」と無線で訴え、 ラップ69に新品ソフトに換装。 ファステストラップを狙って最終71ラップをアタックしますが、サインツが叩き出したファステストラップを破ることは出来ませんでした。
ペレスがあと少しでP4だったのに…
ドライバー オブ ザ デイにも選ばれたレーシングポイントのペレス。
Started: P17 🚦
— Formula 1 (@F1) July 12, 2020
Finished: P6 🏁
A superb performance from @SChecoPerez
And he's your Driver Of The Day at the Styrian Grand Prix #AustrianGP 🇦🇹 #F1 pic.twitter.com/bvgm2hg21F
今回のグランプリを一番盛り上げてくれたドライバーです。
特にレース終盤はP5からP4アルボンを仕留めに全開でレッドブルリングを駆け抜けます!
ラップ52に3秒あった差はペレスのファステストラップ連発により、ラップ56に遂にアルボンのDRS圏内に入ります。
しかしここから中々ペレスがアルボンをオーバーテイク出来ません。
それまで快調に飛ばしていたペレスと反対に、P4アルボンは前を走るP3ボッタスとの差が30秒あり、P4フィニッシュを見据えた、セーブした走行をしていたのかもしれません。 よってペレスほどタイヤを消耗しておらず、タイヤに余裕があったのか、ペレスのアタックを交わし続けます。
アルボンをオーバーテイク出来ず焦ったペレスは最終ラップ前の70にアルボンと接触してしまい、自身のフロントウィングを壊します!
ペレスはそこからはどんどんペースが落ちてしまい、P4アルボンとの差は秒単位で増えていき、最終ラップのターン10手前で何と追い上げてきたノリスにオーバーテイクされてしまい、P6でグランプリを終えました。
パルクフェルメにマシンを停め、フロントウィングを見ながら「あーあ、やっちまったな」と両手を挙げて悔しがる姿が印象的でした。 しかしレーシングポイント、ピンクメルセデスは速いです。
速すぎてルノーから講義されており、この順位は「仮順位」とされているようです。
第2戦目でやってしまった、フェラーリ同士討ち
「今年は遅い」と早々にレッテルを貼られたフェラーリがやってしまいました。
同士討ち
しかもオープニングラップorz いや、オープニングラップだったからこそまだ良かったのかもしれません。
今回もグリッド中盤からのスタートとなったフェラーリの2台です。
今回はP10にベッテル、P11にルクレールと前戦とは逆になりました。
ベッテルはターン1に進入すべく、減速しイン側のラインを走行していました。 アウト側には何台も他のマシンが走行しておりベッテルはそれらと接触しないようにイン側を回ります。
イン側を低速で旋回中のベッテルに、なんとルクレールがベッテルの右リヤに乗りかかるように突っ込んできました!
ベッテルのリアウィングは辛うじて落ちてはいませんが、走行不可能と判断しコース上でマシンを停めます。
直ぐにセーフティカーが入ります。 その間にルクレールはピットに戻りフロントウィング、ハードタイヤに交換しレースに戻ります。 しかしベッテルとの接触で左リアタイヤ前のフロアを激しく損傷しており、レース継続不可と判断しラップ5でリタイアしました。
レース後ルクレールは、「全ての責任は僕にある。 ベッテルとチームには本当に申し訳ない」とインスタグラムで謝っています。
I am disappointed in myself. I'm sorry but being sorry is not enough. Seb hasn't got any faults today. I've let the team down after them working a whole week to bring the updates early. Too eager to gain those places in the first lap. I will learn from it.
— Charles Leclerc (@Charles_Leclerc) July 12, 2020
ノリスがまたも大活躍
今年のノリスは一味違います。
前日の予選でP6を得たノリスですが、FP1での黄旗無視の為、予選前から3グリッドダウンのペナルティが決まっていました。 P9からのスタートでしたが、結果はP5!
ラスト2周は怒涛のラップでした! 先ずはラップ70でP8ルノー、リカルドをオーバーテイク。 そして最終ラップ71で前を走っていたP7ストロールをオーバーテイク。 最終コーナー手前でフロントウィングを壊したP6ペレスをオーバーテイクし、フィニッシュライン手前ギリギリでP5を奪取しレースを終えました。
最終周のノリスとエンジニアのやり取りは凄かったです。 「走行モードとオーバーテイクボタンをいつ、どこで何秒押すか」を細かく指示されていました。 オーバーテイクボタンを使うことで一気にストロールとの差を詰めるシーンは物凄くかっこよかったです。 ノリスのドライビングあってこそですが、チームワークも素晴らしかったです。
前戦でP3を得たノリスですが、今回も安定した速さを魅せました。 ノリス、今年は何かやってくれると信じています。
そしてサインツも健闘しました。 残念だったのはサインツのピットストップです。 タイヤ交換に少し時間がかかってしまい、タイムロスしてしまいましたorz もしこのタイムロスが無ければ、ノリスの前でフィニッシュ出来ていたかもしれません(^_^;)
確かなのは、今年はザック・ブラウン氏がよく映る = マクラーレンが速いということですね。
まとめ【F1 2020 第2戦 シュタイアーマルクグランプリ 決勝結果 ハミルトンがポール トゥ ウィン】
異例の2週連続同じサーキット、同じタイヤコンパウンドでのグランプリということもあり、普段とは違った、中々面白い内容でした。 また前日の雨の予選も今グランプリを盛り上げてくれた一つの要素です。
チームはある程度のデータは先週に引き続き使えたり、機材のセッティングは既に済んでいるので、チーム関係者の帯同数が制限されている中、先週より少し楽になっていれば良いのですが(^_^;)
ハミルトンはレース後の会見で「こういう開催でもいいんじゃないw」とコメントを残しています。 ま、勝てたから笑顔だったのでしょうが(^_^;)
しかしメルセデスは安定して速いです\(^o^)/
ハミルトンはレース後のインタビューでこうも話しています。 「ファステストラップは欲しかったけど、タイヤは消耗していたし、何よりレースに勝つほうが大切」と答えています。 今回はセンサートラブルもなく、独走状態が続いたハミルトンの完勝です。
ボッタスも追い上げました。 正直P2フェルスタッペンを諦めているのかと思いましたが、最後までプッシュしてくれました。
今回のグランプリを大いに盛り上げてくれたボッタス、フェルスタッペン、ペレス、ノリスに感謝です。